突然の電話
9月初旬の土曜日の夕刻、ダンナの携帯にお義父さんの携帯から電話がかかってきました。
私たち夫婦への連絡事項伝達係はお義母さんなので、お義父さんからの突然の電話は、決まって何か「事件」があった時。
電話を取る前から、ダンナは浮かぬ顔でした。
お義母さんが嘔吐した。
いつもの体調の崩し方と違って、かなりしんどそうだ。
ちょっと様子が変だから、すぐ来て欲しい。
お義父さんの訴えを受け、ダンナは実家にすっ飛んでいき、私は自宅待機することに。
病院探しに手間取る。
自宅から距離のある病院へ搬送されるのを避けるため、あえて救急車は呼ばなかった両親。かかりつけ医は土曜午後は休診のため、どこか診てもらえる病院はないかと、お義父さんは孤軍奮闘。
ダンナが実家に到着したのは、家から一番最寄りの救急対応しているA病院に電話で相談したものの、診察を断られたお義父さんが、電話口のA病院担当者にキレちらかしている時だったそう。
お義父さんは既に80代半ば。少し耳が遠く、家族以外の人には、少し聞き取りづらい話し方をされる時があります。さらに非常事態で少々興奮しているため、病院担当者との意思疎通ができていなかった様子。
ダンナが改めて診察可否を確認すると、やはり診察できないとのこと。
お義母さんのかかりつけ医ではない(カルテがない)ことに加え、土曜日の夕刻だったこと、さらにコロナ禍の折、できるだけ時間外の新患受け入れを避けたいという、病院側の事情が重なったためだったようです。
何とかならないかとダンナがあれこれ聞くと、消防署へ電話したらどうかというアドバイスがあり、連絡先の電話番号を教えてくれたそうです。
教えられた番号に電話し、事情を説明したところ、消防署はB病院とC病院を紹介してくれました。
最初に連絡したB病院からは断られたのですが、C病院は、診察時間終了間近だが、すぐに来院できるなら診察するとの返事を下さいました。
C病院までは、実家から車で10分程度。ダンナは両親を連れ、C病院へ急行。
入院から退院まで
病院到着後も、顔面蒼白で、しんどくて自力では動けない状態だったお義母さん。
病院側と話し合い、簡易検査後の入院が仮決定。PCR検査が実施されました。
検査で陽性だったら入院不可でしたが、陰性だったため入院が許可され、病室へ入りました。
コロナ感染防止の観点から、たとえ同居家族であっても、外部の人間が病室へ入室することを禁じている病院は、今はとても多いです。
C病院も同様で、一旦入院すると、お義母さんとは退院するまで会えません。入院時に必要な物も、ナースステーションで預かってもらうことしかできません。
手続き等を済ませて帰宅したダンナは、「たぶん大事ないと思う」と言ってましたが、やはり心配そう。
週明け月曜日から、胃カメラ検査、大腸検査など、様々な検査が行われたのですが、すべて異常なし。
少し元気を取り戻したこともあり、入院から5日後の退院となりました。
しかし、退院2日後のお義母さんの顔色は赤みがなく、真っ白。普段はおしゃべりが大好きなのに、しんどそうで、喋るのもおっくうな様子でした。
その日、私はネコが大きくプリントされたTシャツを着用していました。ネコが大好きなお義母さん、いつもなら間違いなく「ネコや、ネコや!」と食いつくはずなのに、全くの無反応。
帰宅後、「私のTシャツに反応せんかったから、まだだいぶしんどいんやで」とダンナに言うと、彼は「そっかあ」と心配そうな声でつぶやいてました。
そして元気を取り戻す
退院後、改めてかかりつけ医に出向き、点滴をしてもらって、少し楽になったらしいのですが、倦怠感がなかなか取れない様子。
食べることが大好きなのに、食欲がわかず、頭がふわふわすると言い、横になって過ごす日が、ずいぶん長く続きました。
食欲もおしゃべりも復調し始めたのは、入院から1ヶ月ほど経った頃でした。
今は以前のペースに戻り、元気に過ごされています。
突然の体調不良の直接的な原因は、結局わからずじまい。
ただ、入院の日のお昼に、4人で食べたとんかつ弁当がきっかけで、夏の疲れが一気に出たのかもしれないと、私たち夫婦は予想しています。揚げ物って、胃にこたえる時がありますもんね。
きっかけはどうあれ、全身をチェックでき、異常なしという診断をもらえたということで、自分を納得させないといけないなとおっしゃるお義母さん。
普段一番元気な人の突然の入院は、心臓に悪いです。何事もなくて、本当によかった。
コメント