きっかけは、人間ドック。
2024年7月末、ダンナと共に人間ドックを受診。
翌月届いた結果には、前年のドックの結果とほぼ同様の指摘に加え、新たな指摘がありました。
それは、便潜血。2つ提出した検体のうち、1つに潜血反応があったとのこと。
人間ドックに通い始めて、かなりの年数が経ちますが、便潜血反応が出たのは初めて。
もう少し若ければ、痔の類いかもしれないと、放置していたと思います。
ただ、ここ数年、大腸内視鏡検査を受診したという同年代の人が、周りに増えてきました。一番身近な人は、ダンナです。
彼は、数年前の人間ドックで便潜血反応が出たのをきっかけに、自宅近くの医院で大腸内視鏡検査を受診、発見された2つのポリープをその場で切除してもらいました。
そのポリープは両方とも良性だったものの、もし切除しないまま放置したら、ガンに移行する可能性が高い類いのものだと、後日説明を受け、それ以降、毎年大腸内視鏡検査を受診するようになったのです。
食べられない物が多いとか、検査当日の朝に大量に飲む薬剤がまずいとか、医院に出発する直前まであれこれ文句を垂れ流してはいるものの、検査もポリープ切除も、何の痛みもないこと、午前中に検査して、昼過ぎには帰宅してくること、そんなダンナの言動が、私の決断を後押ししてくれたのは確かです。
長く続いた厳しい暑さがようやく過ぎ去った11月、ダンナが検査している医院に予約を入れ、11月下旬に生まれて初めての大腸内視鏡検査を受診することになりました。
生まれて初めての大腸内視鏡検査。
大腸内に食べ物が残っていると、良い検査結果が得られないため、検査数日前から食事制限を始めます。
食べてはいけないものは、食物繊維の多いもの、消化の悪いもの。脂肪分が多いものも避けた方がいいみたいです。


事前説明をしてくださった看護師さんは、「このチラシにはないんですけど、ゴマもダメです」とおっしゃり、書き込んでくださいました。
とにかく食べられる物が限られてしまうので、何を食べようかと数日苦労します。
何しろ、検査前に食べる検査食が販売されているくらいですからね。
検査前日は、午後9時以降は絶食(水やお茶はOK)、プルゼニドという錠剤を服用。
検査当日は朝の6時頃にいったん起床し、ガスモチンという錠剤を服用、7時くらいからモビプレップの服用開始。
モビプレップ(正式名称は、モビプレップ配合内用剤)というのは、経口腸管洗浄剤です。



バッグ内に水を入れ、A剤とB剤を混ぜ、よく振って粉末を溶かし、さらに水を追加して、薬剤を作ります。
ダンナから「冷水の方が少し飲みやすい」というアドバイスがあったため、冷やした市販のミネラルウォーターを使いました。

全部で2リットルほどあるのですが、合間に水やお茶を飲みつつ、指示通りに飲み続けなければなりません。

モビプレップを飲み始めてしばらくすると、便が出始めます。モビプレップや水分を飲んだらトイレ、飲んだらトイレという時間が、ずっと続きます。
目標は、カスのない透明な水様便。食事制限していないと、目標達成まで時間がかかります。私の場合、自宅でほぼ目標達成しました。
食事制限よりも、検査よりも、このモビプレップ服用が、一番きついかもしれない。
飲む量が多いので、なかなかの苦行です。さらに、薬ですから、おいしいものではないです。まずいというか、おいしくない。口にしたことがない味です。
ダンナ曰く、「にがりを飲んでるみたいや」。
彼は、にがりを、飲んだことがあるんだろうか。
10時過ぎに自宅を出て、徒歩で医院に。
到着後、検査着に着替え、便の様子を看護師さんにチェックしてもらい、OKが出るまで、さらに水を飲んで排便。
OKが出たところで、ベッドに横になり、点滴スタート。
検査室に入り、準備が整ったところで、点滴に鎮静剤が加えられます。
この鎮静剤について、ダンナから常々、効果抜群だと聞かされていました。
彼曰く、「薬入れますよーという看護師さんの声が聞こえた瞬間に意識を失い、次に目を覚ました時に、いつ検査が始まるんだろうと思ってたら、もう終わっていた。びっくりした」。
私も、一瞬で意識を失う経験をしてみたいと、密かに楽しみにしていたのです。
しかし、うつらうつらしていて、眠っていた時間もあったのですが、モニターに映し出される映像を見ていた時間もあり、「一瞬で意識を失う」ことはありませんでした。
なんか、ちょっと、残念。
検査終了後、ストレッチャーで検査室から出て、鎮静剤の効果が切れるまで、横になったまま安静にします。無理に立って、ふらついて怪我でもしたら大変ですから。
その間に、検査担当医師が説明してくれました。
ポリープが2個あったこと。
1個は小さかったので、切除したこと。
もう1個は2センチ以上の大きさで、この医院では切除できないので、別の病院に入院して切除する必要があること。
全く想像していなかった「入院」という言葉が飛び出したことに、私はびっくり。
「入院? どのくらいですか?」
「うーん、病院にもよるでしょうけど、たぶん、1週間くらい、かなあ」
「1週間!」
「結構大きいですからね」
その後、院長と話をして、「大きいですねえ」という言葉とともに、「発見できてよかったですね」と言われました。
そしてやはり、入院が必要と説明を受けました。しかし、院長の見立てでは、入院期間は1泊2日くらいでしょう、とのこと。どっちがほんまなのか。
入院についての詳細を詰めるため、検査から1週間後に来院するよう指示を受け、帰宅。
帰宅後、ダンナにも相談し、よく考えてみました。
1週間後は既に12月。そこから病院を決めて、入院の手はずを整えるとなると、さらに時間がかかります。
どうせ入院して手術しなければならないのなら、できれば年内にさっさと済ませてしまいたい。
この辺りで入院・手術できる病院はいくつかありますが、大きめの総合病院は2つ。
その2病院のうちの1つ(A病院)は、過去に受診したことがあるので、診察券を所持しています。自宅からも、原付バイクで10分ほど。最悪、電車でも通院可能。医院で紹介状を書いてもらうこともできます。
検査から2~3日後、医院に電話し、A病院への入院希望を伝えました。
医院から、A病院に連絡を入れてもらい、医院に行くはずだった日に、A病院での診察が決まりました。
ちなみに、医院で切除したポリープは良性でしたが、放置すればガン化する可能性が高い類いのものとのことでした。
【後編に続く】
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